口腔外科・親知らず
口腔外科とはあまり聞きなれない診療科と思います。
口の中だけの外科のように思われがちですが、口腔、顎(がく)(あご)、顔面並びにその隣接組織に現れる先天性および後天性疾患を扱う科です。
妊娠中など一般的な歯科治療も難しい場合も担当することが多く、総合病院や医学部付属病院では歯科口腔外科という診療科が一般的です。
口腔外科の治療内容
- ★親知らずの抜歯
- 簡単に抜歯できる場合もあれば、口腔外科で専門的な治療が必要となる場合がありますが、必ずしも抜かなければいけない歯ではありません。
一般歯科でお断りされた方も、お気軽にご相談ください。
- ★顎関節症
- 顎の骨の音がする・口が開きにくい・顎に痛みがあるなどの症状は顎関節症が疑われます。
食事や会話など、生活に大きな障害が出る病気なので早めの受診をお勧めします。
- ★唇、舌、口の中のケガ
- 腫れる、切れる、膿むなど怪我による治療・消毒を行います。清潔な口内を保ち、治癒効果を促進します。
- ★味覚障害
- 味覚の減退、特定の味がわからなくなる、または異常な味がするなど、異常は分かれます。場合によっては歯周病から併用する症状でもあるので、それぞれにあった治療法で処置いたします。
- ★歯茎、顔、顎の炎症
- 歯茎の腫れはひどく痛みを伴ったり、歯を失うこともあります。顎まわりには様々な骨や血管、神経や筋肉があつまる部分なので、歯茎の病気は大きな影響を与えます。早めの診断をお勧めいたします。
- ★お口の中の粘膜の異変
- 腫れる、水ぶくれができるなど。ウイルスや歯肉膿瘍等の様々な原因によって症状が発生します。
親知らずの治療内容
親知らずは抜歯がいらない場合もあります。
親知らずを抜いた方がいいケース
- 親知らずが横や斜めなど、まっすぐ生えていない
- 親知らずや周囲の歯を磨きにくい
- 親知らずや隣の歯が虫歯になっている
- 親知らずが周囲の歯を圧迫している
- 歯列が乱れる原因となっている
- 激しい痛みがある
親知らずが残せるケース
- まっすぐ生えている
- 歯磨きに問題がない
- 虫歯になっていない
- 周囲の歯に悪影響を及ぼしていない
- 完全に骨の中に埋まっていて、今後問題にならないと考えられる
- 将来、歯牙移植やブリッジ治療で活用できる
抜歯後の注意
- 抜歯当日は安静にお過ごしください
- 抜歯後は多少の出血がありますが、治療痕が早くふさがるようにかさぶたができるまでお待ちください。血行がよくなる運動や長時間の入浴、飲酒などは控えましょう。
- 抜歯した部位は触らないでください
- 歯を抜いた部分が気になるかと思いますが、できるだけ舌や指で触れないようにしてください。また、食べ物や飲み物も触れないように注意しましょう。
- 処置後のうがいは控えましょう
- 処置後24時間は、うがいなどで傷をふさぐかさぶたを洗い流さないよう注意しましょう。かさぶたが取れてしまうと細菌に感染しやすくなります。
歯磨きのときは、歯磨き粉を使わないほうがいいケースもあります。
親知らずを抜歯する時期
親知らずを抜く場合には、生えてから出来るだけ早い20歳前後が最適です。
20歳前後で抜歯を行うメリット
- ・骨や歯茎の回復が早い
- ・腫れや痛みが少ない
- ・骨が回復しやすい
- ・親知らずの前の歯が虫歯になる前に抜く
- ・親知らずの前の歯が歯周病になる前に抜く
- ・神経のリスクが少ない
- ・矯正した歯並びが親知らずによって戻ってしまうリスクを回避する
- ・妊婦、出産時の抜歯が出来ない